滝沢市の隣に位置し、全国的に有名な小岩井農場やドラマで有名になった一本桜で知られている雫石町。この雫石町で、地場産の季節の野菜や果物を使ったジェラードが人気を呼んでいるのが『手作りアイスと軽食の店 まんま』です。幹線道路から少し離れた住宅地の中に店を構え、地産地消にこだわったメニューを提供しています。
ジェラート担当『アイス課課長』として『まんま』のジェラートの販売を担当しているのは、明るい性格と笑顔が印象的な看板娘、大櫻芳絵さん。元々は県外で雑貨屋の店員をしていた大櫻さんが地元雫石町で家族と共にお店をオープンしたのは平成17年のこと。
「雫石の美味しい食材を気軽に、色んな形でたくさんの方に味わってもらいたい」という思いから軽食だけではなく、ジェラートの取り扱いを始めたと言います。
「生産者の顔が見える店作りを心がけています。」そう笑顔で話す大櫻さんの実家は野菜農家。ジェラートの材料となるブルーベリーやどぶろくなどは、あえて小規模な生産者を選び、店のメニューやホームページで生産者の情報を紹介しています。
こうした取り組みによって、お客様に生産者の顔を見て安心して頂けるだけでなく、生産者にも喜んでもらえるなど、多くの方々から好評を得ているといいます。
県内メディアに取り上げられることも多く、その度に新規のお客様も増えたといいます。徐々にリピーターも増えており、隣の秋田県から訪問されるお客様も多いのだとか。「老若男女問わず幅広い客層から支持を集めているのは、素材の味を活かしているメニューが多いからだと思います。」と話す大櫻さん。
ジェラート作りの中で大櫻さんが一番気をつけているのは素材の味を活かすこと。素材となるミルクは、雫石町内の酪農家から毎朝絞りたての新鮮なものを仕入れています。低温殺菌処理されたミルクは本来の風味を残し、甘さが控えめながらも濃厚な味のジェラートに仕上げました。
このミルクジェラートをベースに、地場産の野菜や果物を使った素材の風味を楽しめるジェラートを作るため、日々試行錯誤しています。
こうした結果、現在では数十種類のバリエーションが増え、今年は滝沢市の奨励品種として力を入れているさつま芋、クイックスイートのジェラートが加わりました。じっくり時間をかけて蒸し上げたクイックスイートを、まんま自慢のミルク味のジェラートに練りこみました。
クイックスイート独特の甘みとミルクのさっぱりとした風味が相まったクイックスイートのジェラートとなっています。季節限定ながらもお客様からの反応も良く、人気メニューの仲間入りとなったそうです。
地元生産者とのつながりを大切にし、地産地消にこだわったまんまのジェラート。季節によって種類が変わり様々な味が楽しめるのも魅力の一つで、多くのファンを集めているのです。