「はるか」は、2002年岩手大学農学部で生まれ、滝沢市内の農園で育まれた品種のりんご。つるりとした淡いレモンイエローの肌。豊かな香りとパリッとした食感。実には蜜がたっぷりと入った衝撃的な甘さのりんごです。
一般的なりんごに比べ、「はるか」は群を抜いて高い糖度を誇ります。しかし栽培が難しいため、収穫できる量が少ない貴重な品種です。
納得のいく味と栽培方法の確立のために、研究に研究を重ねてきた「はるか」。岩手の農家と研究者の長年の苦労が実を結び、これほどまでに完成度の高い逸品となりました。
日本百名山の一座として知られる岩手山。その麓に位置する滝沢市には、水はけの良い火山灰土の土壌が広がっています。日中と夜間の寒暖の差が激しい滝沢市の気候は、りんごの栽培に最適な土地柄。高い糖度を保ちながら、たっぷり蜜が入ったりんごが育ちやすいと言われています。
りんごの花咲く春。この時期に花を摘み取る"摘花"を行います。「はるか」は、他のりんごと比べ花の数が多いため、そのほとんどを摘み取ることで、ひとつひとつに充分な栄養と生産者の愛情を注ぎます。
専用の袋をかけて、夏の厳しい日差しと、晩秋の凍える寒さに耐えながら収穫の日を待つ「はるか」。実が凍る直前の11月下旬まで寒さにさらすことで、高い糖度と蜜入りを実現することが出来ます。
「はるか」は、岩手大学の故・横田名誉教授が26年もの歳月をかけて生み出した品種。味は非常に良いものの実が小さく、当初は250g程度でした。
その後、岩手県内のリンゴ農家さんたちによって結成された「はるか研究会」が4〜5年かけて栽培方法を確立。改良を重ね、その甘さを損なうことなく果実の大型化に成功し、300g以上の実を収穫できるまでになりました。